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高森明勅
2021.3.13 06:00皇室

東日本大震災追悼式でのおことば

3月11日、東日本大震災10周年追悼式が東京・国立劇場で
執り行われた。
その時の天皇陛下のおことばから、一部を謹んで掲げさせて戴く。

「今後、困難な状況にある人々が、誰一人取り残されることなく、
一日も早く平穏な日常の暮らしを取り戻すことができるように、
復興の歩みが着実に実を結んでいくよう、これからも
私(わたくし)たち皆が心を合わせて、被災した地域の人々に
末永く寄り添っていくことが大切であると思います」

「私も、皇后と共に、今後とも被災地の方々の声に耳を傾け、
心を寄せていきたいと思います」

「今なお様々な困難を背負いながらも、その苦難を
乗り越えようとたゆみない努力を続けている人々に思いを寄せ、
安らかな日々が一日も早く戻ることを皆さんと共に願い、
御霊(みたま)への追悼の言葉といたします」

ゆっくりと、丁寧に読み上げていかれる天皇陛下のお声には、
深く切実な御心が籠められているのを感じた。
お隣に慎ましく立たれた皇后陛下も、お気持ちを一つに
されているのが伝わる。

「誰一人取り残されることなく」…

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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